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堀田温泉完全ガイド|由布院への道沿い、静かな山の湯治場|ゆけむり手帖

この記事のポイント
- 堀田温泉は由布院・鶴見岳へ向かう道沿いにある、静かな山あいの湯治場です。
- 豊かな湯量で、四季の露天が楽しめる市営「堀田温泉」が中心です。
- 喧騒を離れて落ち着いた湯を味わいたい人に向くエリアです。
観海寺温泉のさらに奥、由布院へ向かう道を上っていくと、街のにぎわいは遠ざかり、まわりは緑ゆたかな田園風景へと変わります。鶴見岳の麓にひろがる、静かな山あいの湯どころ——それが堀田(ほりた)温泉です。
派手な観光施設はありません。けれど、たっぷりと湧く豊かなお湯、四季を映す露天風呂、そして赤ちゃんからお年寄りまで誰もが入りやすいやさしさが、ここにはあります。別府のにぎやかさに少し疲れたとき、由布院へ抜ける道すがらにひと休みしたいとき。堀田は、そんな旅人をそっと迎えてくれます。
この記事では、堀田温泉のお湯の魅力から、由布院・鶴見岳への入り口としての楽しみ方、アクセスまでをまとめました。静かで心地よい“別府の奥座敷”へ、ご案内します。
迷わない別府旅。今日は、緑のなかの一湯へ。
別府八湯ぜんたいの地図をつかみたい方は、こちらもどうぞ。
堀田温泉って、どんなところ?
堀田温泉は、別府の「西の玄関口」にあたる山あいの温泉地です。古くから由布院や日田、さらには大宰府へと通じる街道の要衝で、江戸時代以降、湯治場として栄えてきました。日田の儒学者・廣瀬淡窓(ひろせたんそう)も立ち寄ったと伝わる、歴史ある湯どころです。
このエリアの大きな特徴は、なんといっても湯量の豊かさ。鶴見岳の麓でこんこんと湧くお湯は、堀田で使われるだけでなく、別府市内のあちこちの共同浴場へも分けられています。まさに別府の“お湯のみなもと”のひとつ。それでいて、まわりは静かな田園地帯で、喧騒とは無縁の落ち着いた時間が流れています。
観光地として作り込まれていない、素朴であたたかな雰囲気。「静かにお湯と向き合いたい」「家族みんなで気がねなく入りたい」——そんな願いを、堀田はやさしく叶えてくれます。
街道の湯治場として歩んだ歴史
堀田の歴史をたどると、別府の温泉文化の原点が見えてきます。瀬戸内海の各地から湯治舟が集まり、人々が長期間滞在して湯に親しんだ江戸時代。街道沿いの堀田にも湯治場が形づくられ、浴場が整えられていきました。長い湯治生活には炊事道具などの日用品が欠かせず、別府ではこのころから竹細工づくりが盛んに。やがて工芸品として磨かれた「別府竹細工」は、今や国の伝統的工芸品に指定されるまでになりました。お湯につかりながら、そんな別府の暮らしの歴史に思いをはせるのも一興です。
堀田温泉のお湯——市営「堀田温泉」
堀田温泉エリアの主役が、市営の日帰り温泉「堀田温泉」。平成15年(2003年)にオープンした、このエリアを代表する一湯です。別府市内に数ある市営温泉のなかでも入浴客数で一、二を争う人気で、週末は特ににぎわいます。
採光のよい開放的な内湯に加え、植栽や岩組をほどこした、四季を感じられる露天風呂が楽しめるのが魅力。「やまのゆ」と「さとのゆ」の2つの浴場があり、1週間ごとに男女を入れ替えています。お湯は、刺激の少ない単純温泉。ほのかな硫黄の香りがただよい、白い湯の花がふわふわと舞う、見た目にも“温泉らしい”一湯です。湯あたりがやさしく、加水で入りやすい温度に整えられているため、長湯にも向いています。
特筆したいのが、その“やさしさ”。肌が弱い方はもちろん、赤ちゃんや妊婦さんでも入りやすいことから「家族の湯」とも呼ばれます。市営温泉では初めてオストメイト対応トイレを設けるなど、バリアフリーへの配慮も行き届き、ベビーベッドや車椅子も用意されています。湯あがりには、別府湾を望む休憩室でゆっくりひと休みできるのもうれしいところ。これだけそろって、料金がとてもリーズナブルなのですから、リピーターが絶えないのも納得です。
民間の日帰り施設と見まがうほど立派な建物ながら、中身はまぎれもない“ジモ泉(地元の共同温泉)”。広々としたガラス張りの内湯は明るく開放感にあふれ、その向こうには木々の緑がのぞきます。湯船に浮かぶ白い湯の花を眺めながら、地元の人にまじってお湯につかる——そんな飾らないひとときが、堀田のいちばんの魅力かもしれません。観光客でにぎわう中心エリアとはまた違う、別府の“日常の湯”の心地よさが、ここにはあります。
※清掃のため日中に一時休止する時間帯があります。料金・営業時間・休業日は変わることがあるので、お出かけ前に最新情報をご確認ください。
→ 共同浴場をはじめて使う前に 共同浴場マナーガイド
→ 家族で気がねなく楽しむなら 家族風呂ガイド
由布院・鶴見岳への“入り口”として
堀田温泉のもうひとつの顔が、別府と由布院をつなぐ道の途中にある、という立地の良さです。
堀田から由布院方面へ続く九州横断道路(やまなみハイウェイ)は、ドライブにも人気のルート。別府から由布院へ移動する日に、その“ひと休み”として堀田の湯に立ち寄れば、移動の疲れをやさしくほどいてくれます。また、近くには鶴見岳へ上る別府ロープウェイもあり、山頂からの大パノラマとあわせて楽しむのもおすすめ。春のミヤマキリシマ、秋の紅葉、冬の霧氷など、四季折々の絶景が待っています。
「別府と由布院、両方めぐりたい」という欲ばりな旅にこそ、堀田はぴったり。にぎやかな観光地のあいだに、緑のなかの静かな一湯をはさむ——そんな緩急のある旅が叶います。
鶴見岳と、四季の絶景
堀田の背後にそびえる鶴見岳(標高1,375メートル)は、別府ロープウェイで気軽に山頂へ上れる別府のシンボル。山上からは別府の街と別府湾、晴れた日には四国まで見渡せる大パノラマが広がります。春は山肌をピンクに染めるミヤマキリシマ、夏は涼やかな高原の風、秋は燃えるような紅葉、冬は霧氷が木々を白く彩る——季節ごとにまったく違う表情を見せてくれます。山の絶景を楽しんだあとに堀田の湯で体を温める、という組み合わせは、まさに王道の山旅です。
立ち寄りのコツ——堀田を気持ちよく楽しむために
せっかくの一湯を心地よく楽しむために、ちょっとしたコツを知っておきましょう。
まず、日中には清掃のための休止時間が設けられているので、その時間帯を避けて訪れるのが安心です。週末は人気ゆえに混みあうことも多いため、朝の早い時間や、ゆったりしたい人は平日がおすすめ。澄んだ朝の空気のなかでの“朝風呂”は、格別の気持ちよさです。
共同浴場なので、タオルや石けんは持参が基本(受付での購入もできます)。お湯はやさしい単純温泉とはいえ、のぼせないよう、こまめに休みながら入りましょう。湯あがりには、別府湾を望む休憩室でひと息——この“余白の時間”こそ、静かな堀田ならではの贅沢です。
アクセス——堀田温泉への行き方
堀田温泉は山あいにありますが、別府駅からのアクセスは意外と手軽です。
- バス:JR別府駅の西口から、由布院方面行きのバスに乗り「堀田温泉」バス停で下車すぐ。乗車時間は15分ほどです。
- 車:高速道路の別府インターから近く、市街地から県道を上ってアクセスできます。市営温泉には駐車場が整っています。
- ドライブ途中に:別府から由布院へ向かう道沿いにあるため、移動のついでに立ち寄りやすいのが魅力です。
バスでも車でも行きやすいので、「車がないと不便そう」と心配しすぎなくて大丈夫。日帰りでふらりと訪れるのにちょうどよいエリアです。
→ 車なしでの回り方はこちら 車なしで楽しむ別府ガイド
→ 別府~由布院をつなぐ旅程は 別府 1泊2日モデルコース
泊まるなら——静かな滞在で、別府も由布院も
堀田温泉エリアは、静けさを求める滞在や、別府と由布院の“中継地点”としての宿泊にも向いています。緑に囲まれた落ち着いた環境で、観光の喧騒から離れてゆっくり過ごしたい人にぴったり。豊富な湯量に恵まれたエリアならではの、たっぷりとしたお湯を心ゆくまで楽しめます。
別府の中心部に泊まってにぎわいを味わうもよし、堀田や由布院方面の静かな宿で羽をのばすもよし。旅のスタイルに合わせて、気になる宿の空室を早めにのぞいておくと安心です。
こんな人におすすめ
- 観光地の喧騒を離れ、静かにお湯と向き合いたい人
- 赤ちゃんや家族みんなで、やさしいお湯にゆっくり入りたい人
- 別府と由布院の両方をめぐる予定の人
- 鶴見岳の絶景や、四季の自然とあわせて温泉を楽しみたい人
おわりに——緑のなかの、やさしい一湯
派手さはなくても、豊かな湯量、四季の露天、そして誰にでもやさしいお湯。堀田温泉は、別府の“素”の良さがそのまま残る、心ほどける湯どころです。
別府のにぎわいに少し疲れたら、あるいは由布院へ向かう途中に、ぜひ堀田へ。緑に包まれた静かな一湯が、旅の良いアクセントになってくれます。豊かな湯量に恵まれたお湯は、きっと「派手じゃないけれど、また入りたい」と思わせてくれるはずです。
迷わない別府旅を、ゆけむり手帖と一緒に。
→ 次はどのエリアへ? 別府八湯完全ガイド
※本記事の施設情報・歴史は、別府市および各施設の公表情報をもとにしています。料金・営業時間・休業日・泉質などは変更される場合がありますので、お出かけ前に各施設の最新情報を必ずご確認ください。温泉の感じ方には個人差があり、効能を保証するものではありません。体調に合わせて、無理のない範囲でお楽しみください。
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この記事のエリアに泊まるなら
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堀田温泉はどんな温泉地?
別府八湯のひとつで、別府の西側、由布院へ向かう道沿いの山あいにある静かな温泉地です。鶴見岳の麓に位置し、湯量がたいへん豊かで別府市内の共同浴場へも給湯されています。江戸時代から街道の湯治場として栄えた歴史を持ちます。
堀田温泉の代表的な施設は?
市営の日帰り温泉「堀田温泉」(平成15年オープン)が中心です。開放的な内湯と四季を感じる露天風呂があり、「やまのゆ」「さとのゆ」を1週間ごとに男女入れ替えています。お湯は刺激の少ない単純温泉です。
赤ちゃんや家族連れでも入れる?
入りやすい温泉です。肌にやさしい単純温泉で湯あたりしにくく、「家族の湯」とも呼ばれます。ベビーベッドや車椅子、オストメイト対応トイレなどバリアフリーの配慮も行き届いています。
堀田温泉へのアクセスは?
JR別府駅の西口から由布院方面行きのバスで約15分、「堀田温泉」バス停下車すぐです。高速の別府インターからも近く、車でのアクセスも便利。別府から由布院へ向かう途中に立ち寄るのもおすすめです。
立ち寄るときの注意点は?
日中に清掃のための休止時間があるため、その時間帯を避けて訪れると安心です。週末は混みあうので、朝の時間や平日がゆっくりできます。タオル・石けんは持参が基本(受付で購入も可)です。
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